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Interview with Vince Kaichan

* This article is written in both English and Japanese.
* インタヴューの日本語訳は下部にスクロールしてご覧下さい。

I proudly present a long interview with Vince Kaichan, an electronic musician from California, United States.
He has energetically released a lot of songs with exploring several different platforms since he got a Gameboy and LSDJ in 2010 even though he says he is not a energetic person.

Home computers had come to obtain high performance enough to handle modern DAWs and MP3 had become more and more popular, and then some of tracker musicians once stopped to use trackers or share their module files on on-online. But he went to a invert path compared to that.

Today he lives in the world where a combination of a Gameboy and LSDJ, one of standard approaches to chipmusic, is not novel at all and has been creating his own way with a great amount of legacies of it. It’s a time of mutation…

Note: this interview was heavily motivated by the conversation with Vince during his stay in Japan.

アメリカ・カリフォルニア州のエレクトロニック・ミュージシャン、Vince Kaichanのロング・インタヴューをお届けます。
彼は自分のことをエネルギッシュな人間ではないと語るのですが、2010年にゲームボーイとLSDJを手にして以来、さまざまなプラットフォームを開拓しながら、精力的に数多くの楽曲を発表してきました。

ホームコンピュータが現代的なDAWを操作するに十分なほど高性能化が進み、MP3フォーマットがますます有名になると、かつて一部のトラッカー・ミュージシャンはトラッカーを使ったり、あるいはオンライン上でモジュール・ファイルを共有したりすることを止めてしまいましたが、彼はそれと比べるなら逆の道を歩みました。

チップミュージックへの標準的アプローチの一つであるゲームボーイとLSDJという組み合わせが目新しくもなくなった世界に生きながら、今日彼は、チップミュージックの大きな遺産とともに自らの道(やり方)を切り開いています。変異の時……。

(このインタヴューは日本留学時のVinceと交わした会話を直接の動機としています。)

profile picture

Vince Kaichan

Vince Kaichan’s Official Site
http://vincekaichan.com/

 

Interview with Vince Kaichan (2015)

SID Media Lab (SML): First of all, please introduce yourself.

Vince Kaichan (VK): Hi, I’m Vincent Chang, aka Vince Kaichan (formerly known as VCMG). I like old, obsolete things and have been making various kinds of music with those old, obsolete things since around 2010. Continue reading

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Interview with JEA (SHARPNELSOUND)

Rethinking of Tracker Music in Japan #1 – Interview with JEA (SHARPNELSOUND)

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DJ JEA (SHARPNELSOUND)
Photographed by 菊☆正宗. © 1998-2015 SHARPNELSOUND Official web.

思い返してみると、初めてDJという行為を意識的に行ったのが18歳のときなので今から16年程前のことになります。当時通っていた奈良高専という学校は突然変な所で寛大で、学科の展示として教室クラブイベントをやっていい、ということになったのです。その経緯はぜんぜん忘れてしまったのですが、Project Gabbangelionのメンバーで学祭開催中の2日間の間、当時ハマっていたMODによるDJやCDウォークマン2台によるDJなどを繰り広げたのです。
DJ SHARPNEL (JEA) / SHARPNELSOUND interview (2011年8月27日公開)

SHARPNELSOUNDのDJ JEAへのインタヴューを公開する。

2013年3月のある週末、山口から大阪、京都へと私は向かった。目的のひとつは、3月23日、京都METROで開催されるパーティ「アニメトロ」に東京から招かれたゲストSHARPNELSOUNDのDJ JEA(当日はDJ SHARPNELとして出演)に会うためだった。何のために? 1990年代中期にヨーロッパからもたらされ――そして2000年以降は音楽制作ツールとして急速に忘却されてゆく――「トラッカー・ミュージック」の実践者と証言者としての彼に、話を聞くためだった。

SHARPNELは変名の多いプロジェクトである。その起源は、1996年、JEA、TANIGON、VICSONによって始動したProject Gabbangelionの開始前にまでさかのぼることができる。当時、トラッカーはサンプラーとシーケンサーの一体化したツールとして認知されつつあり、PGはその「利器」を用いたガバMOD(トラッカーの音楽フォーマットの総称)をホームページから世界に発信していた。JEAはPGで提示したアニメサンプリングとハードテクノの融合――オーガナイザーとしてこれまで三度関わったパーティの名に因んで、そのスタイルを「OTAKUSPEEDVIBE」と呼ぶことも間違ってはいまい――を進展させ、1998年、高速音楽隊シャープネルとSRPCシリーズ(名称はCDのカタログ番号に由来)を始動する。この手法は、2001年、SHAPRNELがDJ SHARPNELへと名を変えフェイズを切り替えた後も驚異的な創作力で継続したのだが、一方でその時、JEAはトラッカーに代わるツールを使用し始める。2013年8月、15年続いたSRCPシリーズは、30作目の『OTAKUSPEEDVIBE』をもって完結することが宣言された。本インタヴューはこのように、期せずしてSHAPRNELの転換期を挟むかたちで行われたものである。

当初はMODとトラッカーとの関連でSHARPNELを再発見することを目的としたインタヴューだった。結果として、1990年代後期、パソコン通信とインターネットをベースに、しばしば電気グルーヴをインスピレーシンとして、またしばしばアニメやゲーム、特撮を動力源として日本各地で実践されたユニークなテクノシーンを跡づけるものになった。インタヴュアーの弱点も目立つが、ネットレーベルなる用語が広まる前の、21世紀前夜のユニークな音楽的地図がJEAによって描出されていると断言する。そのなかでMOD/トラッカー・ミュージックが果たした役割に注目していただきたい。

二年間も待たせてしまったKAZ a.k.a.HIGE(彼なくして京都行きはあり得なかった)とJEAの両氏にお詫びと感謝を申し上げる。新たな事実を提供するものではなく、すべては後発者の「あがき」に過ぎないが、註でミュージシャンの言葉と時代の熱気にせめて応えようと試みた。

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Back to Commodore Japan

Note: this post is the English translation of the previous release in Japanese.
* 二年前に公開した記事の英訳になります。翻訳にあたり、若干の加筆訂正を行いました。原文はこちらで読むことができます。

Preamble

In October, 2012, I got a chance to hear from two ex-members of Commodore Japan, Mr. Ieda who had taken charge of working of manuals and Mr. N [alias] who had taken charge of designing machines, due to amazing coincidence. Both still remember the time that Commodore Japan, Japanese arm of Commodore International, was developing and manufacturing Commodore 64 and its successors. Firstly, when hearing they had been around 30 years old at that time of entering the company, I heaved a heavy sigh of wonderment.

This article is a reconstruction of the story I heard from the two at that time, referring to Brian Bagnall’s Commodore: A Company on the Edge published in 2010 with thinking back on the night. The voluminous book traces the history of Commodore company from the foundation to the year 1984. Though the author is young person born in 1972, he made the original of the book titled On the Edge: the Spectacular Rise and Fall of Commodore public, as early as 2005 and then have led the study on Commodore. I also mention that another book titled Programming Lego Mindstorms with Java by Bagnall is translated into Japanese from CQ Publishing.

In addition to this, I consulted the mail interview with Miachael Tomczyk called “What was Japan for Commodore?,” which had been conducted by hally and published at VORC in 2003, both prior to and after the talk. Tomczyk was an assistant to Jack Tramiel at Commodore International.

I am a late Commodore newbie who found out about it via the music which the machine has played and the SID chip in it, but nevertheless, Mr. Ieda and Mr. N responded to my precarious words in a courteous way the whole time. I just acknowledge Messrs. Ieda and N for their great favor and tolerance.

I hope this article becomes a contribution of a record on “Commodore in Japan.”


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Interview with Alberto González (Joe McAlby) by Audun Sorlie

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1990年代、携帯ゲーム機を中心に8bitマシンで数多くのサウンドトラックを手掛けたスペインのビデオゲーム・コンポーザー、現在は自身の会社Abylight(2003年設立)で、ゲーム・デザイナー、プロデューサーとしてDSiウェアやスマートフォン用のゲームアプリ制作を展開するJoe McAlbyことAlberto José González(1972-)のインタヴューの翻訳です。聞き手はAudun Sorlie氏です。

20世紀を通じて、Alberto Gonzálezがオーディオ(サウンドトラック・SE制作/サウンド・ドライバ開発)に関わったタイトルが日本で紹介されることはほぼありませんでした。私たちにとってはまさしく「知られざる」人物です。コンポーザーとしてのキャリアを回顧したこの記事を通じて、彼の過去と現在の業績に、一人でも多くの方が興味を持っていただけることを望みます。

しかし意外にも、彼のキャリアの出発点には以外にも日本のアーケードがありました。80年代後期、ヨーロッパでさかんに行われたアーケード・タイトルの8bitマシンへのポート(移植)では、MSX版『獣王記』や『パワードリフト』のサウンドを担当したこともあります。

そもそも彼はゲーム・グラフィックの仕事を志望して業界に入り、一時は「スプライト・デザイナー」(彼の言葉によれば)でした。本文では、アイレムのアーケード『ビジランテ』に魅せられた経験も語られています。偶然から、あるいは少人数での開発による必然から、携わったゲームの音楽面の作業が次第にメインになったという、大変特異な経歴の持ち主です。音楽制作のインスピレーションをどこから得てきたかというと、専ら他のビデオゲーム・ミュージシャンだったといいます。

当時の「ふつうの」音楽についてはあまりよく覚えていない。コンピュータ・ミュージックに私は夢中だった、おそらく過剰なまでに。その他の種類の音楽を聴いて、コードやコード進行についてもっと学んでおくべきだったと今になって分かる。私は良くも悪くも、純粋なチップチューン・ミュージシャンだったんだ。ピアノ・レッスンを受けて音楽を学ぶ人もいるが、私はZ80アセンブラで自分の曲をコードする[打ち込む]ことで音楽を学んだ。 “Alberto González Interview” (2013) from Good-Evil

彼のキャリアのなかでも一際大きなインスピレーションが、日本でも大変よく知られているUKのビデオゲーム・ミュージック・コンポーザー、Tim Follinです。Alberto Gonzálezの8bitサウンドトラックにはしばしば如実に、彼の痕跡を見出せるでしょう。そして、驚くべきことにそれはZX Spectrum 48K版Light Corridor (1991)のビープ音(beeper)を用いた曲にも見られるのです。2010年の別のインタヴューで、彼は本作のサウンド・ドライバが他のゲームからリップされたものであることを述べていますが、そのゲームとはTim Follinがドライバに携わったChronosやRaw Recruitではなかったかと推測します。

彼の音楽制作環境もまた非常にユニークでした。ZX Spectrum、Amstrad CPC、MSX、NES、SEGA Master System、Game Gear、Game Boy、Game Boy Colorのサウンドトラックが全て(Game Boy Advance用のタイトルも一作)、Compact Editor (1990-1993)というZX Spectrum用の自作ツールから作り始められたということです。Compact Editorは、Ultimate Sound tracker (1987)のヴァージョンの一つで、NoiseTracker (1989)を参考にプログラムされたトラッカーライクのシーケンサーです。彼はまずこのソフトで曲のベースを作り、出来たバイナリ・データをThe Sourcerというもう一つの自作ツールを使って可読的なソースコードに変換し、その後は各プラットフォームのオーディオの仕様に合わせてテキスト・エディタ上で曲を書き換え、拡張して行きました。このような制作プロセスの帰結として、同じプラットフォーム上でも、ゲーム毎にサウンド・ドライバが改作されることになりました。

まず最初に、曲の基本的なアイデアを様々な部位と共にまとめる[compose]ためにCompact Editorを用いた。その後、曲はThe Sourcerを使ってソースコードに変換され、そしてプレーンテキスト・ファイルとなった曲に、細かなディティールやリフを曲が加えれていった。それだけではなくドラム・トラックの追加や各インストゥルメントの仕上げ[final sound]も行われた。このプロセスは私の思い通りに響くまで(あるいは時間を使い果たしてしまうまで!)何度も何度も、ソースコードを書き換え、コンパイルし、コンソールに送り、聴くことでなされた。最後に、必要時には(ほとんどの場合)、圧縮段階が発生した。この段階は、利用可能メモリの最小量を利用するため、曲の小さな断片を見つけ、再利用することで成り立っていた。“Alberto González Interview” (2013) from Good-Evil

彼の携わった作品には、フランス、ベルギーのコミックを原作としたゲームが多数存在します。特にInfogramesの開発チーム(ただし、本部ではない)で働いていた時には、様々な8bitマシン用に、Smurfs、Asterix、Tin Tin、Lucky Luke等を元にしたゲームを開発しました。その中でも、SmurfsやAsterixに関連するタイトルのゲーム・サウンドトラックはヨーロッパで大変人気が高く、作曲者本人も印象深い作品として振り返っています。Alberto Gonzálezは既発売のゲームのサウンドトラックだけでなく、未発売に終わったゲーム用の曲も、SoundCloudのアカウントで公開しています。この記事には彼の代表作と言われているものの一部の音源を紹介の意味も込めて差し挟んでいます。

Abylight
SoundCloud
Wikipedia – Alberto Jose González

Audun Sorlie氏に翻訳元のインタヴュー記事を、Alberto González氏からはこの翻訳のために画像を提供していただきました。

訳者註は本文中の括弧([])内に記しました。
本文に頻出する単語、portは「移植」と訳さず、原則として「ポート」という音声表記に移し替えました。

訳者より

 

 

Interview with Alberto González by Audun Sorlie

Audun Sorlie: Gonzálezさん、本日はお話することができて大変光栄です。あなたの作品の一ファンとして、あなたの音楽に尊敬の念を常に抱いてきましたし、今になっても気がつくとその音楽をただ聴きたいがために、あなたが音楽を手がけたゲームを遊んでいるんです。

González: そんな風にいってくれて本当にありがとう、Audiさん! どういたしまして! 私も昔のゲーム・ミュージックをたくさん聴いているよ。時折、もっと頻繁にふつうの音楽を聴かなきゃと思ってラジオをつけるんだけど、すぐにまたゲーム・ミュージックや昔録音したものにそそくさと戻ってしまうんだ。

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Interview with Neil Baldwin by Audun Sorlie

2009年、ゲーム音楽情報発信サイト「Original Sound Version」に掲載された、Audun SorlieによるUKのビデオゲーム・コンポーザー、Neil Badwinのインタヴューの翻訳です。

ファミコンの時代、私たちは各メーカーのソフトウェアを通じて、幾人もの素晴らしい音楽家のサウンドトラックを耳にしてきましたが、西洋において、1982年から少々遅れて「NES」として発売された同じコンソールにおいても、ゲーム・コンポーザー/サウンド・プログラマ(当時は二つの役割の兼任もめずらしいことではありませんでした)がこの8-bitマシンに向かって、同じように、あるいは別様に格闘を繰り返してきたことについては、あまり知られていません。Neil Baldwinはインタヴュアーが本文で充分に評価しているように、その先駆者といってよいコンポーザー/オーディオ・プログラマです。

彼は「チップチューン」の興隆にともない、その作品が再度注目を集める好運に恵まれました。それだけでなく、Nijuu、NTRQ、PR8、Pulsarといった、NES用の「新たな」音楽ツールという開発という、自身のキャリアをフルに活かしたプロジェクトを始動し、NES developmentの第一線に再び立つことになりました。これらのプロジェクトは形をかえつつ2013年現在も進行中です。

Duty Cyle Generator – NES Music by Neil Baldwin
Neil Baldwin’s NES Audio Tools
blog – NTRQ: NES Tracker
Sound Cloud

本インタヴューは綿密な調査に基づいた、NESでの事績を中心としたNeil Baldwinの優れたイントロダクションであるのみならず、C64シーンとの関連も含めた(彼もまた、LaxityのようにRob Hubbardのミュージック・コードのハッキングに挑んだ一人でした)、西洋のNESでのゲーム開発事情の貴重な証言をいくつも含んでいることから、遊び手・開発者の側を問わず、ファミコンに携わったことのある多くの方たちにとって、非常に読み応えのある多面的な記事になっています。

公開にあたりAudun SorlieとJustin Pfeifferの両氏にご配慮いただきました。記して感謝します。

なお、訳者註は本文中の括弧([])内に記しました。

訳者より

Musical Awesomeness Generator: Neil Baldwin Interview by Audun Sorlie

osvneil

Neill Baldwinという名をただちに思い出せるのなら、あなたがNESミュージックの大ファンであることを意味していよう。とはいっても、彼について伝えられていることは少ないので、手短に紹介してみよう。Neil Baldwinは素晴らしい人物である。この理由であるが、彼が当時、NESでの作業に真に心と魂を吹き込み、そのシステムのオーディオ・チップの諸々の制約を最大限にまで押し広げ、関わったすべてのゲームにおいて素晴らしい楽曲を作った、数少ない西洋のコンポーザーの一人だったということによる。彼はEurocomの創設者の一人であり、彼らとともに、長きに亘って、しばしば映画を原作とした多くのタイトルで、作曲と開発に携わった。Eurocomは現在も邁進中であり、最近では[2009年当時]WiiでDead Space: Extractionをリリースしたばかりである。

Baldwinは親切にも十分に時間をかけて、彼の過去、現在、将来の作品について私たちに話してくれ、またC64、SNES、N64における彼の作品だけでなく、そのシステムの絶頂期、NESを扱う仕事がいかに挑戦的で、またその上に素晴らしいかを私たちに教えてくれた。

では時間を遡って、Neil Baldwinの驚異的なNES開発[development]の世界を覗き込んでみよう!

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